神亀4年(727)創建と伝えられています。神社の縁起によりますと、猿田彦の大神は奈良時代の神亀4年(727)、陸奥の国の佐那という人が航海中に海中より拾い上げて金石の真砂山竿林というところに祀り、朝廷へ報告したところ「佐那武大明神」の名前を賜ったと伝えられています。元々は海辺に存していましたが、建長4年(1252)社殿火災にともない現在地に移転されました。その後一向一揆の乱などで再び社殿は荒廃しましたが、天正14年(1586)前田利家によって再建され、慶長9年(1604)、2代藩主前田利長は関ヶ原の合戦の勝利の記念として能を催し、3代藩主前田利常により寛永16年(1639年)に三棟の本殿が造営されております。正面の八幡社には護国八幡の大神すなわち応神天皇、右側の神明社には天照大神、左側の佐那武社には佐那武大神すなわち猿田彦の大神が祀られています。明治5年(1872)に郷社となり、金石町をはじめ近郷22カ町の産土神として崇敬され、12年(1879)には県社に昇格、そして現在は神社本庁の別表神社に指定されています。一方、後ろ正面の能舞台で毎年5月15日正午開始の演能は「寺中の能」として名高く、前田利長により慶長九年に開催して以来400年以上続いています。大野湊神社の本殿三棟は昭和57年(1982)に石川県文化財に指定され、また境内の大きな樹林は社叢として、左手の旧拝殿や文書類は歴史資料として、神事能とともに金沢市文化財に指定されています。金沢の伝統文化を色濃く残す神事能は慶長9(1604)年より400回以上の公演を数えます。夏季大祭(夏祭り)は、その規模と雄大さが金沢随一と評価され、神事能とともに金沢市無形民俗文化財に指定されています。境内にはその他春日社、西宮社、白山社など多くの神々が祀られ、石碑や句碑なども建立されています。
基本情報
- 住所
- 〒920-0341 石川県金沢市寺中町ハ163
- 定休日
- 無休
- アクセス:お車で
- 金沢駅から約15分
金沢西ICから約10分、金沢東IC・金沢森本ICから約20分 - アクセス:公共交通機関で
- 北陸鉄道路線バス「西警察署前」バス停から徒歩約5分
- 駐車場
- あり
- 電話番号
- 076-267-0522
- FAX番号
- 076-268-3499
- 公式WEBサイト
- 大野湊神社
- デジタルマップへのリンク
- https://platinumaps.jp/d/kanazawa-city?s=15337&c=temples_shrines_historiclandmarks