にし茶屋街から歴史と現代を巡る(5時間)
- 所要時間:
- 約5時間
- 移動手段:
- バスと徒歩
谷口吉郎・吉生記念金沢建築館の開館により、今まで以上に注目を集めるにし茶屋街エリアから、歴史的な建物と現代建築が融合する一帯をめぐるコースです。
「広小路(寺町寺院群・にし茶屋街)」バス停下車
にし茶屋街
割烹や町家ショップが軒を連ねる趣のある町並み
ひがし茶屋街、主計町茶屋街と並ぶ金沢三茶屋街のひとつ。にし茶屋街では華やかな芸妓がたくさん活躍しています。出格子が美しい2階建ての茶屋建築に老舗割烹が軒を並べ、趣のある一角を作り上げています。作家・島田清次郎が過ごしたお茶屋の跡地に建つ金沢市西茶屋資料館は見どころのひとつ。夕暮れ時になると、着飾った芸妓が街を歩き、家並みからは三味線の音色が流れて、芸の町・金沢の夜が感じられます。
寺町寺院群
金沢最大規模を誇り、歴史を感じる佇まいが残る寺院群
金沢三寺院群のなかで最も規模が大きく、約70もの寺社が集まっている寺院群。忍者寺で知られる「妙立寺」、室生犀星ゆかりの「雨宝院」、天然記念物の大桜で有名な「松月寺」などが点在し、風情あふれる景観を創り出しています。夕暮れになると梵鐘が鳴り響く光景は「残したい日本の音風景100選」に選ばれました。“静音の小径(しずねのこみち)”とも呼ばれています。金沢三寺院群のひとつであり、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。残り2つの寺院群は卯辰山山麓寺院群、小立野寺院群です。
妙立寺
落とし穴、隠し階段などの仕掛けにびっくり!忍者寺
「忍者寺」と呼ばれ、落とし穴になる賽銭箱、床板をまくると出現する隠し階段、金沢城への抜け道が整備されていたとされる井戸などの仕掛けが、寺のあちこちで見られます。創建当時、徳川幕府と緊張状態にあったため、襲撃に備えて出城・砦の役目を果たしていました。外観は2階建てですが、実際は7層になっていて、23部屋と29階段もあると言われています。迷路のような内部をガイドが案内してくれます。事前の予約が必要です。
- 住所
- 金沢市野町1-2-12
- 電話番号
- 076-241-0888
- 営業時間
- 9:00~16:00(平日は1時間毎の案内、土日祝日は30分毎の案内)
※冬期は平日と同様の案内
※入場は予約時間の10分前より - 定休日
- 電話にて要問い合わせ
谷口吉郎・吉生記念金沢建築館
世界に向け建築文化の魅力を発信するミュージアム
建築とまちづくりをテーマとし、2019年7月に開館した「谷口吉郎・吉生記念金沢建築館」。
東宮御所(現仙洞御所)や東京国立博物館東洋館などの設計を手がけた日本を代表する建築家であり金沢市出身の谷口吉郎氏の住居跡に建てられ、吉郎氏の長男であり、ニューヨーク近代美術館やGINZA SIXなどを設計した世界的に活躍する建築家の谷口吉生氏が設計しました。
建物内に、現存する施設である迎賓館赤坂離宮和風別館「游心亭」の主和室と茶室を忠実に再現展示する新しいスタイルの施設です。
にし茶屋街から徒歩約5分ほどであり、施設にはオリジナルグッズやMoMAグッズ等を取り扱ったショップも併設されています。
撮影:北嶋俊治
- 住所
- 金沢市寺町5-1-18
- 電話番号
- 076-247-3031
- 営業時間
- 9:30~17:00(入館は16:30まで)
- 定休日
- 月曜(祝日の場合は翌平日)、12月29日~1月3日、展示替え期間
「本多町(金沢歌劇座前)」バス停下車
鈴木大拙館
まちなかにある深い静寂
D.T. Suzukiとして世界で知られる鈴木大拙は金沢が生んだ仏教哲学者。大拙の考えや足跡をひろく国内外の人々に伝えるとともに、来館者自らが思索する場となることを目的に開設された館内は「展示空間」「学習空間」「思索空間」の3つの空間を回廊で結ぶとともに、「玄関の庭」「露地の庭」「水鏡の庭」の3つの庭によって構成。設計は国際的な建築家・谷口吉生氏。静寂な雰囲気をうみだす大きなクスノキの古木や、朝夕、四季によって彩られる散策路もみどころです。
- 住所
- 金沢市本多町3-4-20
- 電話番号
- 076-221-8011
- 営業時間
- 9:30~17:00(入館は16:30まで)
- 定休日
- 月曜(祝日の場合は翌平日)・年末年始・展示替期間
美術の小径・緑の小径
四季の変化を存分に感じる散策路
石川県立美術館と中村記念美術館を結ぶ石段の「美術の小径」には、平行して兼六園から流れる辰巳用水が流れており、日頃の喧噪を忘れさせてくれる雰囲気が漂っています。
中村記念美術館から鈴木大拙館へと続く「緑の小径」を歩くと、本多公園が広がっており、国の登録有形文化財「旧本多家長屋門」を見ることができます。また、隣接して松風閣庭園もあり、武家庭園であった当時の雰囲気を感じることができます。
中村記念美術館
茶道具と工芸の美術館
茶道美術の名品をはじめ江戸時代の絵画、古九谷、加賀蒔絵、加賀象嵌など、約1000点を所蔵する金沢の茶道文化と伝統工芸を紹介する美術館です。美術館の庭園の眺めを望むことができる喫茶室では、抹茶と和菓子をリーズナブルな料金で楽しむことが出来ます。
- 住所
- 金沢市本多町3-2-29
- 電話番号
- 076-221-0751
- 営業時間
- 9:30~17:00(入館は16:30まで)
- 定休日
- 毎週月曜日(祝日の場合、翌平日)、年末年始、展示替期間