
- ※金沢市外エリアも含むコースです
金沢から日帰りで楽しむ 高岡の2つの国宝・2つの伝統的建造物群保存地区
- 所要時間:
- 8時間
- 移動手段:
- 電車・徒歩・バス
金沢から電車でわずか40分。富山県高岡市には、日本の歴史と美が息づく4つの注目スポットがあります。
圧巻のスケールと格式を誇る「勝興寺」と「瑞龍寺」の国宝二寺院、そして往時の暮らしや職人文化を今に伝える「山町筋」と「金屋町」の歴史的町並み。
美しい建築、静寂な空気、伝統工芸に触れる街歩き——そのすべてを、日帰りでゆったりと楽しめます。
高岡駅で乗り換え、JR氷見線で伏木駅へ、JR氷見線(約11分)
国宝 雲龍山勝興寺
歴史と静寂が息づく高岡の名刹

2022年に国宝に指定された勝興寺は、浄土真宗本願寺派の名刹であり、約500年の歴史を誇る由緒ある寺院です。本堂、対面所を完備した、本山に準じる寺院として破格の規模、形式を持ち、全国的にみても大型真宗寺院の典型です。
かつて加賀藩の庇護を受けたことから、武家文化の影響を色濃く受けた建築様式が随所に見られ、細部にまで施された匠の技と美意識が時代を超えて息づいています。
<見どころ>
本堂:寛政7年(1795)の建立で、近世の大型真宗本堂として屈指の規模を誇り、江戸時代後期を代表する寺院本堂の一つ。
大広間及び式台:17世紀中期の建立で、浄土真宗の対面所の初期の形式から、式台玄関を付し、入側を取り込んで発展した過程をよく示しています。
山門:高さ16mを誇る楼門形式で、写真映えする絶好のスポット。
文化財展示:対面所に展示されている寺宝や歴史資料を通して、勝興寺の深い歴史を学ぶことができます。
- 住所
- 〒933-0112 富山県高岡市伏木古国府17-1
- 電話番号
- 0766-44-0037
- 営業時間
- 3月~11月 / 9:00~16:30(入場は16:00まで)
12月~2月 / 9:00~16:00(入場は15:30まで) - 定休日
- 無休
重要伝統的建造物群保存地区 山町筋「土蔵造りの町並み」
土蔵造りの町並みを今に残す山町筋(やまちょうすじ)

高岡市の中心部に位置する「山町筋(やまちょうすじ)」は、江戸時代から続く商家町の風情を今に伝える、国の「重要伝統的建造物群保存地区」に指定されたエリアです。黒漆喰の壁と白壁の土蔵造りの家々が軒を連ね、時を超えた美しい町並みが広がります。
山町筋は、加賀藩前田利長公が高岡を開町した際、北陸道沿いに商人町を築いたことに始まります。明治期の繁栄を支えた商家が多く残り、1900年の大火後に防火構造として土蔵造りの家々が建てられました。その中には、赤レンガの銀行など洋風建築も点在し、独特の歴史的景観を形成しています。(画像提供:高岡観光協会)
<見どころ>
高岡市土蔵造りのまち資料館(旧室崎家住宅):町家の内部を見学できる貴重な施設で、典型的な3列3段の通り土間型の町家の構造を体験できます。
山町ヴァレー:歴史的な商家をリノベーションした複合商業施設で、地元の人々と観光客が交流できる場所です。カフェやレストラン、マッサージサロンなどが集まり、賑わいと繋がりが生まれています。
高岡御車山会館:毎年5月1日に開催される華やかな7基の山車が巡行する「高岡御車山祭」。国の重要有形・無形民俗文化財である高岡御車山の通年展示や、からくり人形やお囃子の演奏に挑戦できる体験ができます。
- 住所
- 富山県高岡市御馬出町~小馬出町
- 電話番号
- 0766-20-1301(高岡市観光交流課)
- 営業時間
- 【高岡市土蔵造りのまち資料館】 9:00~16:30
【高岡御車山会館】9:00~17:00(入館は16:30まで) - 定休日
- 【高岡市土蔵造りのまち資料館】火曜日(祝日の場合は翌平日)、年末年始(12月29日~1月3日)
【高岡御車山会館】火曜日(祝日の場合は翌平日)、年末年始(12月29日~1月3日)
重要伝統的建造物群保存地区 金屋町「千本格子の家並み」
千本格子と石畳が紡ぎ出す美しい町並み

金屋町(かなやまち)は、加賀藩2代藩主・前田利長公の命により、400年以上前に鋳物産業の町として開かれた歴史ある町並みです。その象徴ともいえるのが、独特の風情を放つ「千本格子の家並み」。
整然と続く格子戸の家々が、石畳の道とともに美しい調和を見せ、まるで時が止まったかのような静かな空気に包まれています。重要伝統的建造物群保存地区にも指定されており、往時の暮らしや職人の息吹を今に伝える貴重な景観です。(画像提供:高岡市観光協会)
<見どころ>
千本格子の町家群:細かく美しい木格子が連なる町家のファサードは、まさに"歩く景観美術館"。
金屋町の鋳物文化:町のあちこちに工房やギャラリーが点在し、伝統工芸「高岡銅器」にも触れられます。
石畳の道:雨に濡れるとより一層趣を増す、歴史情緒あふれる通り。
町家カフェやショップ:昔ながらの町家を活かしたカフェや工芸品ショップも点在し、散策がより楽しく。
国宝 高岡山瑞龍寺
静寂と荘厳が響き合う、国宝の禅寺

富山県高岡市に静かに佇む瑞龍寺は、加賀藩2代藩主・前田利長公の菩提を弔うために建立された曹洞宗の名刹。創建は江戸時代初期、約20年もの歳月をかけて完成された壮麗な伽藍は、日本建築の粋を極めた空間です。
その圧倒的な美しさと歴史的価値から、山門・仏殿・法堂の3棟が国宝に指定されており、他にも重要文化財に登録された建築が境内に点在。計算された左右対称の伽藍配置と、禅寺ならではの静けさが訪れる人の心を落ち着かせます。(画像提供:高岡観光協会)
見どころ
山門(国宝):重厚で格調高い構え。高岡山の字は黄檗宗の隠元和尚の筆。
仏殿・法堂(国宝):天井画や木組みの美しさなど、日本建築の見事な技巧を体感。
回廊の美:本堂を囲む回廊は、雨や雪の日もまた一興。禅の精神が息づく静寂な空間。
夜間ライトアップ(季節限定):幻想的な光に照らされる瑞龍寺は、昼間とはまた違った表情を見せてくれます。
または
新高岡駅から金沢駅まで、北陸新幹線(約20分)