テーマで巡る金沢近郊の旅

金沢から一歩足を伸ばすと、白山連峰の山々や内灘海岸、北国街道のまちなみなどが楽しめます。また、哲学や音楽にまつわる興味深い施設もあります。金沢近郊をテーマで巡る、金沢発着のおすすめコースをご紹介します。

街道の古いまちなみとにし茶屋街を訪ねる旅~鶴来~

石川線の終点・鶴来の町は、時間もゆっくり流れている気がします。歴史ある神社やお寺も多く、古い町家や商家のたたずまいも金沢とは少し違った趣で、鶴来街道の宿場町、白山比咩神社や金劔宮の門前町として栄えた頃の面影が感じられます。発酵の町としても知られ、古くからある酒蔵や味噌・醤油・酢の醸造元、麹屋なども風情があります。足で歩いて、あるいは自転車で、日常を忘れてのんびり散策したいエリアです。 

散策には、北陸鉄道石川線の往復乗車券やさまざまなサービスがついた「鶴来まち歩きクーポン」(1,200円)を使うのがオススメです。

街道の古いまちなみとにし茶屋街を巡る旅~野々市~

北陸鉄道・石川線を使って、北国街道のまちなみが残る野々市市・本町とにし茶屋街を巡るコースです。加賀藩では、野々市を金沢城下から京都へ向かうときの最初の宿駅として整え、荷物を運ぶための人や馬をいつも準備させていました。北国街道だった本町通りは、今も土蔵や町家が立ち並び、往時の風情を感じさせます。そんな歴史の町でもある一方、金沢市内から電車で約11分の距離にあり、大学が二つもあるなど、金沢のベッドタウン、若者の町という一面も持っています。「金沢工業大学」にはPMC(ポピュラーミュージックコレクション)があり、レコード好きな人にはオススメのスポットです。 

日本海と夕日・展望温泉を訪ねる旅~内灘~

金沢から一番近い海岸がある内灘町。北陸鉄道・内灘駅の改札を出たら、左手に向かって歩くこと約20分で内灘海岸に到着です。心地よい潮風を感じながら、どこまでも続く砂浜を散策してみましょう。

散策には、北陸鉄道浅野川線のフリー乗車券やさまざまなサービスがついた「内灘まち歩きクーポン」(1,200円)を使うのがオススメです。

白山麓の大自然と山里を訪ねる

レンタカーやマイカーを利用して、白山の麓を巡るドライブコースです。「白山さん」と呼び親しまれる「白山比咩神社」にお参りしてから、手取川の渓谷にそって白山の登山口・白峰地区まで。大自然の美しさに圧倒される景色、歴史情緒あふれる観光スポットも多く、温泉や山麓グルメもたっぷり楽しめます。鶴来から白峰までは路線バスもあるので、金沢からローカル線とバスを乗り継いで、ゆっくり一泊ツアーもおすすめです。

豊かな自然と歴史ロマンを感じる~津幡~

金沢から約20km、石川県と富山県にまたがる歴史国道「北陸道」が走る倶利伽羅峠に、約1300年の歴史を持つ「倶利迦羅不動寺」や、木曽義仲の「火牛の計」で名高い「倶利伽羅古戦場」があります。豊かな自然と歴史ロマンが感じられる山間のドライブコースです。

哲学&建築をめぐる旅~鈴木大拙館・西田幾多郎記念哲学館~

石川県が生んだ哲学者、鈴木大拙と西田幾多郎。その思想や足跡を伝える施設が、2人の生まれ故郷にあります。「哲学って何だろう」「難しそう」と思いがちですが、そう考えたときに哲学への第一歩が始まっています。金沢市内の「鈴木大拙館」、近郊のかほく市にある「西田幾多郎記念哲学館」は、建築の素晴らしさでも注目を集めています。その注目の理由は、「考える」を「感じる」に変換するチカラがあるからかもしれません。建築を通して哲学を知る、そんな旅へ出発です。

音楽をめぐる旅~金沢蓄音器館・金沢工業大学PMC~

金沢は、音楽の街。市民が音楽を楽しみ、愛する風土は加賀百万石の時代からの伝統です。日本初の常設プロフェッショナル室内管弦楽団が設立された土地で、毎年ゴールデンウィークには大規模な音楽祭も開催。音楽ホールや関連施設が充実し、魅力的なライブハウスや中古レコードショップもたくさんあります。そんな金沢を「音楽」をキーワードに旅してみませんか。

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