金沢旅物語

加賀藩初代藩主・前田利家が金沢に入城したのは天正11年(1598)のこと。以来前田家は14代にわたりこの地を治め、百万石の大藩を築きました。

市内には歴史を物語るスポットが多く、城下町のシンボル「金沢城公園」、石垣を借景とした「玉泉院丸庭園」、日本三名園のひとつ「兼六園」は必見。

前田家の奥方が暮らした「成巽閣」も見ごたえがあります。また古地図を片手にまちを歩くのも興味深いもの。古地図のパンフレットやアプリを活用して、金沢の歴史散歩へと繰り出しましょう。

加賀藩前田家の拠点として栄えた城下町金沢。430年にわたり大きな災害や戦災をまぬがれた街並みには、藩政期の遺構や歴史的な建造物が数多く残されています。

端正な茶屋建築が連なる「ひがし茶屋街」や、土塀をめぐらせた「長町武家屋敷跡界隈」、約70もの寺院が集まる「寺町寺院群」など美しく情緒あふれる街並みを巡る楽しみは金沢ならでは。

主な見どころがまちの中心部にコンパクトにまとまっているので移動もラク。たっぷりとまち歩きを満喫しましょう。

白身のトロといわれるノドグロ、加能ガニのブランドで知られるズワイガニ、旬の加賀野菜。金沢市中心部の「近江町市場」を訪れると、その食材の豊かさに目を見張ります。

舌が肥えた金沢の人々を満足させるべく、料理人たちは切磋琢磨しながらハイレベルな食文化を築いてきました。料亭でいただく加賀料理、名店揃いの寿司、気軽なご当地グルメまでジャンルも多彩。

さらに茶の湯が盛んな金沢は京都、松江と並ぶ日本三大菓子処でもあり、季節ごとの美しい和菓子も見逃せません。

歴史と伝統に彩られた城下町金沢は、実は先進的なアート・建築のまちでもあります。その背景にあるのは、藩政期から受け継がれる美意識と、新しいもの好きの土地柄。

鼓をモチーフにした鼓門が印象的な「金沢駅」、禅の世界を体現した「鈴木大拙館」、現代アートの「金沢21世紀美術館」など、洗練された美を感じられるスポットが満載です。

こうした建築物を巡る「アーキテクチャーツーリズム」が注目を集めており、時代建築や近代建築といったテーマごとにモデルコースを紹介しています。

金沢は伝統工芸や伝統芸能が盛んなまち。加賀藩の文化奨励策によって加賀友禅や金沢箔といった伝統工芸が花開き、歴代藩主が親しんだ茶の湯や能楽も庶民の間に大きく裾野を広げました。市内には金沢箔の世界を紹介する「安江金箔工芸館」や、金沢の茶道文化を紹介する「中村記念美術館」、金沢の稀少伝統工芸を展示販売する「金沢・クラフト広坂」など伝統文化に触れられるスポットが多く、洗練された伝統美を堪能することができます。

多彩な伝統工芸が受け継がれる金沢では、工芸やクラフトの体験にもチャレンジしたいもの。金箔貼りや九谷焼の絵付け、加賀水引細工などの伝統工芸体験で、オンリーワンのお土産を作ってみましょう。

また加賀友禅の着物姿で散策したり、郷土料理や和菓子作りに挑戦したりと、金沢でしか味わえない体験も楽しみ。観光プラン検索サイト「かなざわ自由時間」では、多彩な観光&体験プランやイベントを紹介しています。お出かけ前に要チェック！