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いし曳の道

小立野寺院群マップ

金沢を並行して流れる犀川と浅野川。金沢城はこの2つの川を天然の外堀とした「小立野台地」の先端に築かれた。その際、戸室山から切り出した石垣を運んだのが「いし曳の道」であり、これに沿って前田家の菩提寺である宝円寺や三代藩主利常の正室・珠姫の菩提寺である天徳院など、前田家ゆかりの寺院が集められたと言われている。あたり一帯は起伏に富んだ地形で坂道が多く、いまも風情豊かな町並みを残している。
また兼六園の南側斜面にかけて広がる「本多の森」は、前田家の筆頭年寄「本多家」の上屋敷があった場所で、現在は県立美術館や市立中村記念美術館、鈴木大拙館などが集まる香り高い文化ゾーンとなっている。

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金沢三寺院群とは

 元和2年(1616)ころ、加賀藩三代藩主・前田利常は金沢城の防備や寺社の管理、人別(現在の戸籍)を行うため、さらには一向宗対策として、城下に散在していた寺社を3か所に移転・配置した。城の南東にある「小立野寺院群」、北東の「卯辰山山麓寺院群」、南西の「寺町寺院群」。それぞれに趣きのある3つの“寺のまち”を歩けば、知らなかった金沢が見えてくる。まずは一番訪ねてみたい寺院を決めて、その近隣を巡ってみてはどうだろう。

鈴木大拙館

知る、学ぶ、考える。郷土が生んだ世界的な仏教哲学者 鈴木大拙の生涯と思想に出会う場所
ここ本多町に生まれた世界的な仏教哲学者・鈴木大拙の考え方や足跡を広く国内外の人々に伝え、理解を深めるとともに、来館者自身が思索する場として利用することを目的として開設された。館内は、鈴木大拙を知る「展示空間」、心や思想を学ぶ「学習空間」、自らが考える「思索空間」という3つの空間と、「玄関の庭」「露地の庭」「水鏡の庭」という3つの庭で構成されており、来館者がそれぞれ自由に大拙の思想にふれ、自分と向きあえる空間となっている。

坂道を歩き、歴史に出会う。

金沢三寺院群のなかでも、犀川と浅野川に挟まれた小立野台地は特に坂道が多い。兼六園から南東に向かって石引・小立野方面へと一直線の道が延び、その周囲に拡がる地形は複雑に曲がりくねり、緩やかな坂道や急な階段状の抜け道など、そこで暮らす人々の生活の知恵や匂いが漂っている。坂道を下る途中、生い茂る丘陵面の樹木の間から思いがけず絶景が飛び込んでくるのは嬉しいものだ。

かつて木こりが通う八つの坂から名付けられた「八坂」。木曽の山中の幽すいに似ているところから「木曽坂」。農夫が馬を使っていた「馬坂」の途中には、目に効くといわれる不動尊が鎮座する。

足軽二十人組が住んでいたところから付いた「二十人坂」。また、小立野から本多町方面へ下る坂は篠原出羽守が娘を嫁がせる際、荷物を運ぶため開削したことから「嫁坂」と言われるなど、坂の多い「小立野寺院群」は微笑ましい歴史と風情にも出会えるエリアである。

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