卯辰山山麓寺院群マップ
浅野川に隣接する卯辰山のふもとには、約50の寺社が散在する。卯辰山は金沢城から見て鬼門(北東)に当たるため、加賀藩はここに寺社を集めて厄除けを行ったとも言われ、慶長4年(1599)には前田利家を祀る宇多須神社、慶長6年(1601)には豊富秀吉を主祭神とする卯辰山王社(後の豊国神社)を建立、歴代藩主の崇敬社とした。 卯辰山山麓寺院群は入り組んだ山麓にあるため、坂道や長い階段、迷路のような小路などが続き、四季おりおりに変化に富んだ散策が楽しめる。また、芭蕉の句碑をはじめ初代中村歌右衛門の碑や宮崎友禅斎など金沢の歴史・文化に足跡を残した人物の墓碑も多く、文学散歩・史跡めぐりにも絶好の地となっている。
金沢三寺院群とは
元和2年(1616)ころ、加賀藩三代藩主・前田利常は金沢城の防備や寺社の管理、人別(現在の戸籍)を行うため、さらには一向宗対策として、城下に散在していた寺社を3か所に移転・配置した。城の南東にある「小立野寺院群」、北東の「卯辰山寺院群」、南西の「寺町寺院群」。それぞれに趣きのある3つの“寺のまち”を歩けば、知らなかった金沢が見えてくる。まずは一番訪ねてみたい寺院を決めて、その近隣を巡ってみてはどうだろう。